ワインぶどうの栽培への思い


良いワインは良いぶどうから。
健全なぶどう樹は、より美味しいぶどうを実らせる――私はそう信じています。
ミミズや虫、微生物が住まう土は豊かになり、健全なぶどう樹を育んでくれる。その考えのもと、除草剤・化学肥料は使わず、不耕起栽培を実践し、有機栽培認定の消毒剤を使用しています。また、土を耕し豊かにしてくれる緑肥もとり入れながら、ビオディナミー農法も取り入れていきたい、と日々チャレンジを続けています。
できる限り人工的な手を加えたくない――そう思う反面、そもそもぶどう単一の畑は自然ではありません。だからこそ、できる限り多様性のある自然な環境に近づけるために、何ができるか、いつも試行錯誤しています。

緑肥には複数種を混ぜています。ぶどうの根が土壌微生物と相互に助け合い、様々な微量成分を吸い上げられるように。根が張りやすいふかふかの土になるよう、土を耕すイネ科、窒素固定をしてくれるマメ科、そして多様性のためのその他の種を――気がつけば、複数種を選んでいました。どの緑肥が最適かはまだ試行中です。土の状態が変われば緑肥も変える。いずれは緑肥を使う必要もなくなるでしょう。

せっかくふかふかの土を作っているのに、重機で土を踏み固めたり、耕すことで土壌に暮らす生き物たちの家を破壊してしまったら?
家がつぶれたり、屋根がなくなったら住めない――そんな発想から、消毒のための重いSS(スピードスプレイヤー)の代わりに、農業用ドローンを使い始めました。
持続可能な農業とは、地球に優しいだけではありません。働き手にも優しくなければ、農業を続けていけない。全身レインスーツで保護眼鏡にマスクをして、重いホースを引っ張りながら斜面での消毒作業――そんな体力的負担も、ドローンの活用で大きく軽減されています。

高品質のぶどうを作るために、ぶどうのことをもっと知りたい。
その思いから、日本の気候に適した栽培を探り、日本独自の栽培方法も生み出してきた生食用ぶどうも栽培しています。実際、生食ぶどうでは新しい仕立てや栽培方法、新品種などが次々と更新され、研修や講習会、講義が頻繁に行われています。とても興味深く、楽しみながらぶどうへの理解を深めています。

ベテランのぶどう農家の方は言います。「ぶどうは正直だ」と。手をかけてあげれば、その分応えてくれる。
すべては美味しいぶどうのため。愛情を持って、今日も畑に立っています。




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